「生理が来て落ち込んでしまいました」
「そうか、それは落ち込みますよね。でも焦って疲れないでくださいね」
「頭では分かってはいるんですけどね」
「そうですよね。焦ってしまうこともあるよね。でも、焦って良いことがあれば焦ればいいけれど、良いことって考えれば何もないからね。だったら焦らないほうが良いのかもしれないね」
そして、お互いに
「わかっちゃいるけど……だよね(苦笑)」
そんな会話をある患者さまと交わしました。
ホント、頭では分かっちゃいるけど、人の心の中はそうそう素直に割り切れるものではありません。誰でも、何事においてもそうだと私は思います。私もそうですから。
シンプルに考えられればいいけれど、そうすんなりと思考の転換は上手くはいかないですもの。
「喜怒哀楽」という言葉があるように、人は生きている中で、様々な感情を出して自分自身を表現したり、発散しています。
喜ぶときもあれば、イライラして怒ってしまうことも。そして、悲しかったり、悩んだり、でも楽しいもある……。
「怒哀」はなくて、「喜楽」だけの感情なら、どんなに楽だろうとも思いますが、生きていれば色んなこともあるから、そうもいきません。マイナスの感情は私たちをおそってきます。
しかし、「なんてマイナス思考なんだろう……」と自分を責めてしまうのは、一番心身に良くないことだし、自分を自分で追い込むことは、何より心身にストレスがかかってしまいます。
だから、そんな様々な感情を素直に認めて、
「そりゃ落ち込むだろ」
「そりゃイライラするわ」
「あ~ムカつく!」
「今日は落ち込んでイライラしよう!」
と受け入れてみるのもいいのかもしれないなあと、先ほどの患者さんと話した後、改めて考えました。それも大切な感情のデトックス。
それに、「マイナスの感情」も、時として、人を前向きにしたり、奮い立たせてくれる「プラスの感情」に変化することも多々ありますから、そんなに憎むべき悪い感情でもありません。
天候、社会生活、人間関係、すべてが素晴らしく、ストレスフリーなんて時は、そうそうありませんから。心身に不安を抱えていれば尚更です。
そんな感情の中で葛藤しながらも、
「ゆったりとした気持ち」
「焦っても良いことはない」
ということもどこか頭の片隅に置いて進んで行っていただければ嬉しいな、と思う今日この頃です。
と、自分自身にも言い聞かせながら書いています(苦笑)。
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